職務質問体験したいのに全然されない。　どういう挙動や服装してたら職務質問されるのか教えろ

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奈良）県警、新たに2人の「鑑識鑑定官」が誕生

指紋や足跡を調べる奈良県警の専門家「鑑識鑑定官」に、新たに2人の鑑識課員が選ばれた。いずれも鑑識課に所属する指紋システム係の今井恵梨香さん（34）と足痕跡係の樋口裕也さん（32）だ。テレビの刑事ドラマでも注目される鑑識の仕事を2人に聞いた。

　鑑識鑑定官制度は、技術の向上や職員の専門化を図るため、県警が1992年に導入。鑑識課長から推薦を受けた適任者を、本部長が指定する。他府県の警察本部にも同様の制度がある。

　指定には、少なくとも5年以上の実務経験があること、警察庁の指定する研修をクリアすること、高度な鑑定技術があること――などが条件。奈良県警の鑑識鑑定官の指定は、2016年の写真係の指定以来4年ぶりで、今井さんと樋口さんを含め6人となった。

　今井さんは10年に県警に採用。奈良署交通課を経験後、「事件の端緒になる重要な仕事」と鑑識課職員を志し、12年から鑑識課で指紋鑑定一筋だ。

　現場で採取される容疑者の指紋は不完全なものが多い。どの指なのか、どこの部分なのかを推定し、指紋の模様をつくる隆線を鮮明化する「トレース」という作業を行う。鮮明化した隆線から特徴を見いだし、前科前歴など取り扱いのある指紋データが登録された警察庁の照合システムにかける。

　データから抽出された何百もの指紋を、一致可能性の高いものから一つ一つ目視で鑑定していく。ある強盗事件現場では、不鮮明な指紋を何度も照会し、500以上の指紋の対照を行った。「根気のいる仕事。大切なのはねばり強さです」と今井さん。

　16年に結婚し、18年から約2年の育休を取得した。今井さんは「周囲のサポートのもと、仕事も子育てもバランスがとれています。これからも鑑識課一体となって、県民のみなさんの安全を守っていきたいです」と話す。

　樋口さんは、12年に県警に採用され、橿原署交通課を経て、13年に鑑識課に異動した。

　足痕跡係になった当初は、現場からあがってくる足跡を一つ一つ見て、靴底にどんな模様があるのかを学んだ。休日には靴屋を巡った。「普通の人だったらデザインや値段を見るんでしょうけど、ひたすら靴底を見てました」。やがてメーカーごとの特徴が分かるようになっていった。

　コンビニ強盗の捜査では、防犯カメラに映った被疑者の靴に注目した。「どこかで見覚えのあるデザインだな」。思い当たる店に行き、靴底の模様などを確認。捜査員に容疑者の靴の特徴を伝えた。

　別の日、コンビニにその靴を履いた容疑者が現れ、捜査員が職務質問し、検挙。服は別だったが、靴は同じだった。日頃の靴屋巡りの成果を感じた出来事だった。樋口さんは「鑑識鑑定官になって、今まで以上に責任を感じます。これからも鑑定を通して捜査に貢献していきたいです」と語った。