コーラってマジうまいよな。　最近毎日２リットル飲んでるわ　ダイエットコーラはまずい　ノーマルが一番おいしいよ

https://mainichi.jp/articles/20201215/dde/007/040/025000c

日本のロヒンギャ、苦労と希望　できるだけ同じ給食「楽しい」

難民問題はどこか遠い国で起きている話――。日本ではそう感じる人も少なくないかもしれない。しかし、日本にも世界中から逃れてきた難民やその家族が数多く暮らしている。文化や宗教といった社会的背景が異なる中で、日本でどんな苦労をしているのだろうか。日本で暮らすミャンマーの少数派イスラム教徒ロヒンギャに、家庭料理を通して話を聞いた。
ミャンマー逃れ３００人
私は１０月、一般社団法人「ＥａｒｔｈＣｏｍｐａｎｙ（アース・カンパニー）」が主催する「学びを台所から！食を通じて難民問題を理解するロヒンギャ料理教室」と題したオンライン教室に参加した。一般の日本人はロヒンギャに直接話を聞く機会はめったにない。カレースパイスの炊き込みご飯「ビリヤニ」を習いながらロヒンギャの実態を知ってもらおうという内容だった。
ロヒンギャは、ミャンマー西部ラカイン州の少数派イスラム教徒だ。ミャンマー政府から「ベンガル系不法移民」などとして差別や迫害を受けている。迫害を逃れるため隣国バングラデシュの難民キャンプで暮らすロヒンギャは１００万人を超えると言われる。在日ビルマロヒンギャ協会（ＢＲＡＪ）によると、日本にも約３００人のロヒンギャ難民が暮らしている。
教室の先生は、ＢＲＡＪの長谷川留理華（るりか）（ミャンマー名ルイン・ティダ）さん（３１）。ミャンマーで生まれた後、日本で難民申請していた父を追って１２歳で来日した。しばらく無国籍だったが、２０１３年に日本国籍を取得。５児の母で、通訳の仕事をしながらＢＲＡＪでボランティア活動をする。
日本国籍を取得したきっかけは、建築の専門学校で卒業に必要だった留学プログラムに参加できなかったことだった。ミャンマー政府が国民と認めないロヒンギャはパスポートがなく、長谷川さんはビザを取得できなかった。政治的に難しいロヒンギャ問題をミャンマー人として語るリスクもあったという。「日本国籍を取得したからこそ、ロヒンギャの現状を明らかにしたり、支援を呼びかけたりできる」。長谷川さんの滑らかな日本語が画面越しに響く。
ビリヤニを手際よく調理する長谷川さんの台所には、コーランの文字ステッカーが張られていた。台所で過ごす時間が長いため、寂しくないようにと自身で張ったものだ。
冷蔵庫に張られた子供たちの学校給食の献立表も目を引く。一部が赤く表示されていた。それはイスラム教徒が食べられる「ハラルフード」ではないことを意味する。長谷川さんの要望に小学校側が応え、赤字で印刷してくれるようになったという。「赤字献立」の日は自らレシピを調べ、食べられる食材で作り替えてお弁当を持たせている。
実は長谷川さんは子供の頃、宗教上の理由で給食が食べられず、一人だけ弁当を学校に持参していたことでいじめにあった経験がある。子供たちにはできるだけ友達と同じ物を食べさせてあげたいと地元の教育委員会にかけあい、理解を得た。「みんなで同じ物を一緒に食べるのが給食。それが楽しいんじゃないですか」と笑顔を見せる。
長谷川さんによると、バングラデシュのキャンプで暮らす難民の７割程度が子供だという。「子供たちには教育が必要です。ロヒンギャ迫害がここまで拡大した原因の一つは教育の遅れがあると思うからです」。ＢＲＡＪは１７年、現地に学校を設立した。長谷川さんは「ロヒンギャのことを知り、広めていきながら支援してほしい」と訴えた。
在日ロヒンギャの約９割が暮らす群馬県館林市で子供の学習支援を行うカディザ・ベゴムさん（３４）にも別の機会に話を聞くことができた。私の自宅でビリヤニを振る舞いながら、一家が直面した困難に耳を傾けた。
ミャンマーからバングラデシュに逃れたベゴムさん一家は、ロヒンギャであることを隠し続けた。ベゴムさんは医師を夢見ていたが、受験の際にロヒンギャと分かると家族に迷惑をかけると考え、断念した。
同じくロヒンギャの夫ムシャラフ・フセインさん（４５）の父は歴史作家だった。ミャンマーの軍事政権に批判的な本を書いたことで当局に目を付けられ、当時１８歳だったフセインさんが身代わりで連行された。目隠しされたまま銃で脅されて暴行を受け、２日間刑務所に入れられたという。釈放後、ヤンゴンに逃れ、大学に通ったが、再び身の危険を感じて卒業直前の００年に来日。日本で数少ない難民認定者となった。
ベゴムさんの両親は、娘たちが少しでも自由に暮らせるようにと海外に逃れたロヒンギャ男性を結婚相手として引き合わせた。結婚を機にベゴムさんは０６年に来日し、奨学金で青山学院大総合文化政策学部を卒業。現在はユニクロで準社員として働きながら、ボランティア活動を行う。