中国娘と付き合ったり結婚するのってどうなの？？　職場にいる林(リン)ちゃんが可愛いんだが

https://mainichi.jp/articles/20210119/ddl/k27/040/391000c

安田純平さんに旅券発給拒否　取材封じる政府の統制だ　／大阪

大阪の天神橋筋を脇に入った小さな事務所。ここを拠点にフリージャーナリストの仲間たちと朝鮮半島、中国、シリア、イラク、アフリカ諸国などを取材してきた。今、私たちの仕事の前にも新型コロナウイルスが立ちはだかる。社会の関心がコロナ事態に集中していて、メディアで国際ニュースの企画はなかなか通らなくなった。何よりの打撃は、海外の現場取材に出られなくなったことだ。

　もう一つ、国際報道に携わる者とって由々（ゆゆ）しき事態がある。東京在住のジャーナリスト・安田純平さんが政府に旅券の発給を拒否されているのだ。安田さんは信濃毎日新聞を退社して２００３年からイラクやシリアなどの紛争地を取材してきたベテランだ。１５年６月にシリアの内戦を取材するためにトルコから越境したところで武装勢力に拉致されて３年４カ月間も幽閉、１８年１０月にトルコ経由で無事に帰国したことは大きく報じられた。

　１９年の１月、安田さんは家族と海外旅行に行くために旅券発給を申請したのだが、待たされた揚げ句、７月になって発給を拒否されてしまう。「トルコから５年間の入国禁止措置を受けている」と外務省は発給拒否の理由を説明したが、根拠として持ち出したのが旅券法１３条１項１号だ。「渡航先に施行されている法規によりその国に入ることを認められない者」には旅券発給を拒否できると定められている。だが、安田さんはトルコ政府からそんな通知は受けていないという。しかも政府は、トルコだけでなくあらゆる外国に出る道を断った。事実上の出国禁止措置だ。国際報道に携わるジャーナリストにとって、海外渡航を封じられるのは職業を奪われるに等しい。

　なぜ、政府は旅券を出さないのか？　安田さんはこう考えている。「外務省が退避勧告した地域を取材すると旅券を出さないこともあるという見せしめだと思います。ジャーナリストの紛争地取材を制限するために、私の拘束事件を利用しようとしているのではないか」

　国境を越える移動・旅行の自由は憲法で保障された国民の権利だ。２２条は次のように定める。「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない」。外務省の措置は権利侵害である。それだけでなく、政権に従順でないジャーナリストを標的にした懲罰のようにも映る。

　２０年１月、安田さんは旅券発給拒否の取り消しなどを求めて東京地裁に提訴した。「政府が気に入らない者を出国禁止できるようなれば、仮に将来自衛隊が紛争地に派遣されることになった時、取材させたくない人間を選別できるようになりかねません」と安田さんは言う。

　どこで、何をテーマに取材をするのかは報道機関とジャーナリストが決めることであって、政府が統制することではない。安田さんに対する旅券発給拒否は、私にとっても、他人事（ひとごと）ではない。大阪から連帯の声を上げていきたい。