【芸能】命綱である高座が次々に飛び 落語界“コロナ禍”死活問題に

2020.4.13
http://www.zakzak.co.jp/ent/news/200413/enn2004130004-n1.html

「東日本大震災でも開いていた」（関係者）という都内の寄席も閉鎖に追い込まれている。
今週、落語家の春風亭昇太（６０）が会長を務める落語芸術協会が、ふたつの祝いごとの延期と中止を発表した。
５月１日から予定された昔昔亭Ａ太郎（４１）、滝川鯉八（３９）、桂伸三改め桂伸衛門（３７）の真打ち昇進披露興行を
　今秋に延期することと、やはり５月２４日に開催予定の「第１４回芸協らくごまつり」の中止だ。
「昇太師匠やナイツさん、神田伯山先生ら人気芸人のスケジュールの再調整は大変なうえ、開催日をいつにすればいいのかも
　現状では判断できず、延期ではなく中止という決断に至ったようです」（芸術協会関係者）
笑福亭鶴瓶（６８）や立川志の輔（６６）、立川志らく（５６）らテレビにレギュラー出演している落語家はごく一部で、
ほとんどの芸人が高座の出演料で食べているのが演芸家という仕事。
命綱である高座が次々に飛び、「ほとんどの落語家は５月６日まで客前でしゃべることはなくなった」（演芸関係者）。
死活問題だ。
「埼玉のＦＭ　ＮＡＣＫ５で帯番組を持っている三遊亭鬼丸が『今回の騒動で二つ目の半分は廃業しますから』と冗談めかして
　言っていましたが、コロナ禍が５、６月で終息しなければ否定できない。すでにアルバイトを始めたり治験に行ったりする
　若手も出ています」と演芸関係者。
伯山人気の講談界でも４月に予定されていた神田菫花（年齢非公開）の真打ち昇進パーティーが中となった。
志の輔の弟子の立川志の春（４３）も４月２９日の真打ち昇進パーティーを中止することに。
「当てにしていた祝儀が入らないばかりか、会場のキャンセル代など負担もかかる。借金を背負っての船出なので、いたたまれない」（同業者）
昇進披露パーティーは開けたものの３月２１日から披露目を行っていた落語協会（柳亭市馬会長）の新真打ちは５０日間予定
していた興行が１１日で打ち切られてしまった。
「仕切り直しを求める声が若手から上がっています。決断力と政治力が必要ですが、異常事態にどう動けるかがトップの資質。
　市馬会長の動向を協会員も落語ファンも見守っていますよ」（前出・演芸関係者）

新真打ちの襲名興業を延期した芸協の昇太会長（右端）