【映画】#賀来賢人、「今日から俺は！！劇場版」はドラえもんに近い作品！？…「分かりやすくて、ワクワク、その奥には友情や愛」#はと

25(土) 6:00配信
スポーツ報知

映画『今日から俺は！！劇場版』のインタビュー後、撮影に応じる賀来賢人（カメラ・橘田　あかり）

　主演映画「今日から俺は！！劇場版」（福田雄一監督・脚本）が公開中の俳優・賀来賢人（３１）がこのほど、スポーツ報知のインタビューに応じた。８０年代に連載された人気不良漫画が原作のコメディー。１８年に日本テレビ系で連続ドラマ化され、金髪のツッパリ主人公・三橋（みつはし）は賀来の“当たり役”となった。自身の代表作になった今作への思い、福田監督（５２）との出会いなどを語った。（加茂　伸太郎）

　「今日から俺は！！劇場版」は２０日発表の週末（１８、１９日）の観客動員数ランキングで初登場１位の好発進となった。再び金髪、学ラン姿の三橋を演じた賀来は「やるからには『つまらなくなった』と言われたくない。目指したのはスケールアップ。自信もあったし、全部盛りのお祭り映画になったと思う」と胸を張った。

　８０年代後半に「週刊少年サンデー」に連載された西森浩之氏のツッパリ漫画が原作。昭和の千葉を舞台に、高校デビューの三橋（賀来）と伊藤（伊藤健太郎、２３）のツッパリコンビの学園生活を、迫力のアクションとギャグの連続で描く。１８年１０月期に日本テレビ系で連ドラ化され、嶋大輔の代表曲をカバーした主題歌「男の勲章」と共に、当時のヤンキー文化を知らない若い世代の注目も集めた。

　劇場版では、「今日俺」史上最大の波乱が幕を開ける。「ドラマ撮影時はものすごい熱量、絶対に成功させるという気合でやっていた。どう当時に追い付き追い越すかが大変で、あの時の熱量になかなか戻れなかった。共演者が勢いを振り回して来てくれて、勢いづいていった感じ。自分の力だけじゃエンジンが掛からなかったですね」

　今井役の仲野太賀（２７）、谷川役の矢本悠馬（２９）との公園でのシーンは、アドリブの応酬で吹っ切れたという。「太賀と矢本は撮影に関係なくずっと騒いでいて（笑い）、それに引っ張られた。食事の場で、２人に『正直、前と勢い違った』『何か変わっちゃったな』って言われて、あのシーンから僕もスイッチが入りました」

　福田監督とは、舞台「スマートモテリーマン講座」（１１年）、「モンティ・パイソンのＳＰＡＭＡＬＯＴ」（１２年）など１０年近い付き合い。「福田さんからコメディーの楽しさを知った。舞台に立つ時の技術を教えてもらったり。他の現場にいても、『あいつ成長していないな』と思われたくない存在。最近は戦友に似た感覚になりました」

　その「モンティ―」では挫折も経験した。「他の役者さんに圧倒的な力の差を見せつけられた。何か妙に悔しくて」。福田監督に助言を求めると「コメディーで一番になりなさい」という言葉をもらった。「悔しい思いがなければズルズルとやっていたし、うまくいったとしても調子に乗っていた。挫折は大きかった」

　ドラマの「今日俺」の成功で守りに入った時期もあったという。「世間に認知してもらえた、この場所からいなくならないようにしようと一瞬、考えてしまった」と笑う。「でも、それじゃダメだった。昨年モヤモヤとした時期があって仕事がつまらなくなった。保身を考えてしまっていた…。２０代の頃のように『面白い！』と思ったものをアグレッシブにやると決めました」

　子供たちに声を掛けられ、反響の大きさを感じる日々。「おバカで、分かりやすくて、ワクワクする。その奥には友情や愛がある。『ドラえもん』に近い要素があるかもしれないですね」。新型コロナで休業していたＴＯＨＯシネマズが６月上旬に営業再開してから東宝配給作品の最初の新作。賀来は「少しでもいい風を吹かせられれば」と願った。

　◆賀来　賢人（かく・けんと）１９８９年７月３日、東京都生まれ。３１歳。２００７年映画「神童」で俳優デビュー。０９年「銀色の雨」で映画初主演。１２年テレ東系「クローバー」でドラマ初主演。出演作にドラマ「花子とアン」「アフロ田中」、映画「ちはやふる―結び―」など。１６年８月に榮倉奈々との結婚を発表。１７年６月に第１子誕生。身長１７８センチ。血液型Ｏ。

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