【朗報】女性「『東京』は地方出身者のわたしにとって、あまりに居心地がいい」

1 : 2021/02/26(金) 16:18:57.92 ID:8nDbky2G0

25歳で上京して、かれこれ15年、東京をぼやぼやと生きている。来たときはたしかに若かったが、去年、40歳になった。

富山で生まれ育ち、大学時代を過ごした関西から東京の中央線沿線に転居したのは、表参道ヒルズが竣工した2006年のこと。東京旅行で見た同潤会アパートの風情がたまらなく好きだったので、来てそうそうにこの街のスクラップ・アンド・ビルドの非情さを思い知らされた。噂には聞いていたが、同潤会アパートみたいな“素敵の塊”を壊すなんて、ちょっとすごいなと呆れた。

東京は、容赦のない再開発によって上書きされつづける街だった。雑誌をとおしてぼんやりあこがれていた1990年代のサブカル的なシーンはすでに終焉していて、2000年代がどういう時代になるのかを、誰もがつかみかねている、そんなタイミングだった。

シーンがあるとすれば、いまそれは秋葉原にあり、主役はオタクであると言われ、それがだんだん現実になっていく。2007年の紅白歌合戦は、AKB48としょこたんとリア・ディゾンが「アキバ枠」に乱暴にまとめられて、「日本が誇る最先端! スペシャルメドレー」を歌っている。2008年、銀座に日本初上陸したH&Mは、入店待ちの行列に並ぶ人々に日除けの傘を配った。オタクカルチャーが席巻し、ファストファッションブランドが台頭する。わたしが住みはじめたのは、そういう東京だった。

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2 : 2021/02/26(金) 16:19:18.82 ID:8nDbky2G0

>>1の続き

かつては、東京でしか手に入らないものがいっぱいあった。東京に行くことは、観光ではなく、買い物旅行を意味した。雑誌で知ったショップ情報をたよりに、素敵なものを探しに、足が棒になるまでどこまでも歩いた。欲しい、という気持ちが尋常でなく強かった。人とは違う物をたくさん持っている人が偉い、みたいな価値観があったし、東京はそういう物を必ず与えてくれた。

自分を仮託できる宝物は間違いなくこの街のどこかに埋まっていて、それを見つけられるかどうかの勝負だった。収穫を抱えて街を歩くときの高揚感は、いつも素晴らしかった。1990年代の田舎からやって来た10代の少女にとっての東京は、そういう街だった。2000年代になると、たいていのものはヤフオクで手に入った。ネットの世界だけがどんどん充実していった。

3 : 2021/02/26(金) 16:20:01.75 ID:8nDbky2G0

>>2の続き

たしかに、思っていたのとはちょっと違う。けど、期待していなかった住み心地のほうは最高だった。日常的な生活は、車にあれこれ詰め込める地方暮らしのほうが圧倒的に便利だけど、それとは別次元の居心地のよさにおいて、東京はぶっちぎりなのだ。

ああ、ここにいていいんだと、街から許容されている感じ。街自体が巨大すぎるゆえ、「あんたのことまで見てられないから、好きにして」と放っておかれている感じが東京にはある。

しかしこの、一種の旅人的な感覚は、上京者だけのものかもしれない。わたしの知る東京生まれ東京育ちの人の多くは、実家ないし縁のある地域に住み、馴染みの沿線から決して離れようとしない。彼らは案外、近所の目を気にしていたりするし、実家が盤石であればなおさらその傾向は強い。

“地元”としての東京を生きている人を前にすると、わたしの心に棲む魔女のキキが「お邪魔させて、いただいてます!」と、ホウキをぎゅっと握りしめ、深々と頭をさげる。なぜそんなにお辞儀の角度が深いのかというと、彼らの土地で、彼らにはないものを、満喫しているからだ。わたしはこの、たくさんの人にまぎれられる匿名性だけでなく、もう一層深い自由のために、高い家賃を払っているのではないかと思う。

4 : 2021/02/26(金) 16:20:50.97 ID:8nDbky2G0

>>3の続き

30代の中盤で、それまで住んでいた中央線から、東側の下町エリアに引っ越した。住む街を変えると、ほとんど生まれ変わったのと同じくらい、なにもかもが新しくなる。もう一度、上京できる。

年齢的にそろそろマンションでも買っていいんだろうけど、そんなものを買ったらこの軽やかなストレンジャー感覚が失われそうで怖い。自分でも持て余していた自我によって東京にたどり着きながら、東京にいると逆にその自我は浄化され、不思議と薄まっていく。かえって躊躇なく自分でいられる。この感覚を手放したくない。

自意識過剰ってのは最近インテリがよく罹ってる病気でね、みたいなセリフを、昔の日本映画で聞いたことがある。誰もが自意識について悩むようになったのはごく最近で、明治の文学者が苦悩した近代的自我は、江戸時代の庶民にはなかったのだろう。歌川広重の浮世絵に描かれている、ふんどし丸出しでエッサホイサと荷物を担ぐモブの心地よい自我のなさに、わたしは東京にいるときの自分のフリーダムを重ねる。

江戸は、田舎に仕事のない若年男性が大量に流れ込み、男女比がアンバランスなほどだったという。だからあの浮世絵に描かれている男性の多くも、江戸を故郷としない上京者であり、地縁からも血縁からも解き放たれて、気持ちのいい自由を謳歌しているのかもしれない、なんてことを思う。しかし、それはあくまで、若年男性だったらの話だ。

5 : 2021/02/26(金) 16:21:59.07 ID:8nDbky2G0

>>4

文京ふるさと歴史館に、精巧に再現されたやっちゃ場(青物市場)のジオラマがある。町人たちが生き生きと働き、暮らしているそのジオラマは、おそらく当時の正確な男女比をも再現していて、女性のフィギュアが極端に少ない。数少ない江戸の女性は、表通りにはおらず、みな家の奥の裏庭に隠されるように配置されている。街の喧騒の届かない奥まった場所で、赤子を背負って佇んでいたり、鶏にエサをまいたりしている。

現代では、東京の人口比は、男性より女性のほうがちょっとだけ多いようだ。“出産可能な”若年女性が街からいなくなると人口は減り、やがて地方自治体が消滅してしまうという理論でいけば、東京は若い女を誘惑してやまない魔の都市なのだろう。

そんな魔都を上手に回遊できるようになるのに、上京して5年はかかった。東京とうまく調和していると思えるようになるにはさらに5年。知らない街を歩いて土地勘を磨き、行ってみたい店に星をつける。一生かかっても攻略しきれないほど、行く場所にはことかかない。

なんとか自力で稼げるようになって、贅沢も知った。30歳の誕生日は、飯田橋のカナルカフェで、寒さに震えながらコーヒーを飲んだ。10年後の同じ日、わたしは帝国ホテルで天ぷらを食べている。なにかにあこがれ、あくせく働くうちに、あっという間に年をとっている。わたしは若年女性だった時間のほとんどを、東京にあげてしまった。

『SEX AND THE CITY』で主人公キャリーの恋人ビッグは、ニューヨークの都市そのものを象徴する存在として描かれる。彼はリッチで、たくましくて、傲慢で、冷たくて、思い通りにならない。じゃあ、わたしにとっての東京は、どんな男性にたとえられるだろうと考えると、100%、すでに死んだ人である気がする。わたしはもうここにはない東京に、あこがれつづけている。

7 : 2021/02/26(金) 16:22:43.24 ID:8nDbky2G0

>>5の続き

改築前の東京ステーションホテルの赤い絨毯に、一丁倫敦と呼ばれた頃の丸の内の拓けた眺めに、東京を隈なく走っていた都電に、有楽町にあった日劇のゴージャスな曲線に、夜な夜なショーが繰り広げられたキャバレーに、川だらけだった銀座に、水上生活者のいた景色に、樋口一葉が歩いた町並みに――。散歩の途中、史跡の看板に足を止め、かつてそこに、どんな東京があったかを想像する。昭和、大正、明治、江戸。死んだ恋人の姿かたちを幻視しようと試みる。

コロナ禍をくぐり抜けたころ、街を彩る店々の灯りは、どれだけ残っているのか。だけど東京は、あっという間に再生するだろう。またひとつ、失くなった時代の層を重ね、街は前へ前へと進みつづける。
 
上京する前の自分が抱いていた東京のイメージを、もうまったく思い出せない。80年代の流れをくむトレンディドラマと、90年代の雑誌カルチャーによって、私的に形成された“わたしの東京”。それは、なにかに強くあこがれる力を持つ、若い人にだけ見える幻影みたいなものだ。なんとなくその東京は、10代の観月ありさがブレザーの制服姿で、大沢健と歩いている放課後の街な気がする。レンガタイルの階段にローファーの足をかけて髪をかきあげる葛山信吾。こぶりなリュックを元気に揺らす貴島サリオが、とびっきりの笑顔で手をふる。お茶の水サンクレールの広場で、わたしはそんな平成の幻影を見る。

はて、自分はなにを求めて、この街にやって来たんだっけ?

18 : 2021/02/26(金) 16:41:30.38 ID:4suMXct/a
>>7
気持ち悪いなあ
12 : 2021/02/26(金) 16:27:09.79 ID:pGgGxmmod
>>3
地元民が沿線から離れないのは本当
生活圏外のことは何も知らない
6 : 2021/02/26(金) 16:22:28.13 ID:fX2Brrted
小説家気取りかしらんが文章が一々くどい
13 : 2021/02/26(金) 16:28:31.99 ID:O8lIJq2Lp
>>6
そら原稿料もらってんだから当たり前だろ
便所の落書きじゃねえんだから
8 : 2021/02/26(金) 16:22:55.83 ID:UGDsulDI0
記事みたけど内容ゼロのしょうもない駄文だった時間返せ
9 : 2021/02/26(金) 16:23:54.55 ID:8iETZsKW0
めんどくさそうな女
「タピオカ屋多くてちょー好きw東京しか勝たんw」
で終わらせるま●この方が良い
10 : 2021/02/26(金) 16:24:24.86 ID:fMXHMfPn0
長いから全文読んでないけれども
軽やかなストレンジャー感覚ってのは意識高いと思う
14 : 2021/02/26(金) 16:30:23.97 ID:K40J5Ikkp
江國香織とか山田詠美とかあの辺のちょっと昔の女流作家みたいな文章
15 : 2021/02/26(金) 16:34:53.92 ID:NTwbJ9yG0
今はもうネットでいいよね
田舎最強
16 : 2021/02/26(金) 16:35:49.80 ID:AI6iO8/d0
>>15
いや東京の他人との距離感がベスト
田舎だと知り合いばかりで辛い
25 : 2021/02/26(金) 18:14:04.44 ID:vj883Qgf0
>>15
最近は気に入らない奴を殺害して埋めるみたいな事わ無く成ったのかね?
17 : 2021/02/26(金) 16:39:11.36 ID:ep1gmLi+a
よくこんな読むだけで胃もたれするような文章書けるな
言い回しじゃなくて中味で勝負しろよ
19 : 2021/02/26(金) 16:44:32.08 ID:FcquGB+ra
同年代だから言いたいことわかるわ

ただ、東京だけでなく地方だって時間は流れてるわけで。
2020年代の地方は俺たちが逃げ出してきた20年前の閉塞的な田舎じゃなくなってるかもしれない

20 : 2021/02/26(金) 16:50:40.10 ID:4suMXct/a
>>19
個人的には首都圏の郊外の端みたいなところのほうがキツイなあ
下手に東京に通勤できるからある意味幸せな地域なんだろうけどね
田舎はもう閉塞とか言ってる余裕はないイメージ
26 : 2021/02/26(金) 18:16:10.05 ID:vj883Qgf0
>>19
600年前からずっと田舎わムラ社会で70年後もずっと変わらん
それ以降に変わるだろうけど
21 : 2021/02/26(金) 16:54:25.99 ID:8yVRZ9040
東京をなんだと思ってるのか
22 : 2021/02/26(金) 16:58:08.92 ID:+YV/ZWKod
結局お洒落なお店に行きたい!一点なんだよなこういう人って
馬鹿じゃねえの
23 : 2021/02/26(金) 17:07:12.77 ID:92dxCba70
くだらねー意識高い系趣味がなければトンキンなんてたまに買い物に行くくらいでちょうどいい
定住すると病気になるし
27 : 2021/02/26(金) 18:21:29.21 ID:RAP8uMqK0
これは俺もよくわかる
テレビとか雑誌の世界がリアルにある感じ
28 : 2021/02/26(金) 18:49:11.63 ID:8nDbky2G0
あげ
29 : 2021/02/26(金) 18:55:03.18 ID:cESmjU2s0
衰退国ジャップランドの衰退地域田舎とか人間が住む所ではないからね
30 : 2021/02/26(金) 19:01:46.98 ID:3Io2WZXy0
あんたのことまで見てられないから、好きにして
これは確かに居心地良さげ
31 : 2021/02/26(金) 19:03:28.39 ID:60MsHg9b0
話し長いから読めないけど中央線である必要はないな
出身が新潟だったら京浜東北線沿いでいいっしょ

コメント

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