マッチ売りの少女の祖母「こら!」マッチ売りの少女の父親「げっ!おふくろ!?」

1 : 2021/07/17(土) 10:30:20.110 ID:Uqi9cce30
マッチ売りの少女「おばあちゃん!死んだはずじゃ?」

マッチ売りの少女の父親「げっ!おふくろ!あの世から戻って来たのか?」

マッチ売りの少女の祖母「久しぶりに戻って来たらなんだい?この体たらくは!」

マッチ売りの少女の父親「だって…仕事クビになっちゃって…」

マッチ売りの少女の祖母「だからって孫に働かせることはないじゃないか」

マッチ売りの少女の父親「すみません…」

2 : 2021/07/17(土) 10:30:54.038 ID:CrbeDrV10
若干滑ったな
3 : 2021/07/17(土) 10:31:35.287 ID:Tzv2T9Ww0
もっと勢いが欲しい
4 : 2021/07/17(土) 10:32:35.331 ID:xek7CBhp0
ババアがもっと画太郎レベルで破天荒じゃないと
5 : 2021/07/17(土) 10:32:49.712 ID:Uqi9cce30
マッチ売りの少女の父親「これからどうしたらいいんだろう?」

マッチ売りの少女の祖母「そりゃあんたが働けばいいだけの話だろう?」

マッチ売りの少女の父親「そっかぁ…そうするしかないか…でもオレにできるかなあ?」

マッチ売りの少女「子供の私にもできるんだからお父さんにもきっとできるよ」

マッチ売りの少女の父親「わかった…これからは心を入れ替えて頑張るよ…今まですまなかったな」

6 : 2021/07/17(土) 10:33:16.290 ID:zI6MeGb40
これも幻覚なんだよね…
7 : 2021/07/17(土) 10:35:23.233 ID:Uqi9cce30
マッチ売りの少女の父親「え~、マッチ!マッチはいらんかね~」

通行人「…」すたすた

マッチ売りの少女の父親「あっ、そこのお兄さん…マッチはいらないですか?タバコを吸う時便利ですよ」

通行人「急いでるんで…」

マッチ売りの少女の父親「はぁ…今日も全然売れない…」

8 : 2021/07/17(土) 10:35:33.364 ID:9q2ySKhRa
街頭でマッチを売るフランチャイズを立ち上げるお父さん
9 : 2021/07/17(土) 10:35:34.283 ID:p9B+xEpd0
ゴミ屋敷の机の下でボロボロの服を着て虚な目をしながら寝転がってる子供が考えてそう
10 : 2021/07/17(土) 10:37:51.966 ID:epKOilnz0
父親が作ったマッチを娘が売ってるんじゃなかったっけ?
11 : 2021/07/17(土) 10:38:43.838 ID:Uqi9cce30
マッチ売りの少女の父親「ただいま~」

マッチ売りの少女「もう!お父さん!マッチが売れるまで帰って来たらダメって言ったでしょう!」

マッチ売りの少女の祖母「もう…私の息子なのにだらしないねえ」

マッチ売りの少女の父親「おふくろ~いい加減成仏してくれよ~」

マッチ売りの少女の祖母「あんたが心配でねえ…成仏なんてできやしないよ」

マッチ売りの少女の父親「すみません」

12 : 2021/07/17(土) 10:52:01.379 ID:Uqi9cce30
町にて
マッチ売りの少女の父親「はぁ…追い出されちゃった…こりゃあ何が何でも今日中に全部売らなきゃ許してもらえないだろうな」

男「すみません、ちょっといいですか?」

マッチ売りの少女の父親「はい…なんでしょうか?」

男「マッチ売ってるんですよね?」

マッチ売りの少女の父親「はい、そうですが」

男「マッチ、売ってもらえませんかねえ?」

13 : 2021/07/17(土) 10:52:35.091 ID:9q2ySKhRa
14 : 2021/07/17(土) 10:55:39.511 ID:Uqi9cce30
マッチ売りの少女の父親「ありがとうございます!それで…どれくらいですか?」

男「あるだけ全部くれたまえ」

マッチ売りの少女の父親「本当ですか!毎度ありい!」

男「そんなにうれしいですか?」

マッチ売りの少女の父親「嬉しいですよ!だってあなたが初めてのお客さんですから!」

男「ははは…それはどうも」

15 : 2021/07/17(土) 10:56:39.018 ID:lHNTIg4pM
最初以降は少女父親祖母でいいだろ
16 : 2021/07/17(土) 10:57:53.819 ID:Uqi9cce30
マッチ売りの少女の父親「ところで、そのマッチを一体何に使われるんです?」

男「いや…何…ちょっと仕事でね…」

マッチ売りの少女の父親「お仕事…ですか?どんなお仕事か、差し支えなければ教えてくれませんか?」

男「失敬な!」

マッチ売りの少女の父親「す、すみません…」

男「いや…何、企業秘密でね」

17 : 2021/07/17(土) 11:00:43.786 ID:Uqi9cce30
父親「はぁ…それはどうも…」

男「いや…いいんだ…じゃあな」

父親「はい、毎度あり…」

岐路にて
父親「しかし、変な人だったなあ…まあいいか…これで家に帰れる…」

父親「そうだ!金も入ったことだし、一つ娘に何かうまいものでも買っていくとするかな」

18 : 2021/07/17(土) 11:04:12.328 ID:lHNTIg4pM
しえん
19 : 2021/07/17(土) 11:07:21.613 ID:Uqi9cce30
肉屋
父親「こんにちわ~」

肉屋「おう!お前さんが店に来るなんて珍しいな」

父親「ああ!実は金が入ったもんでな、ちょっと娘に美味いもんでも食わせてやろうと思ってな」

肉屋「へえ…飲んだくれのお前さんがねえ…雨でも降るんじゃねえか」

父親「俺だって真面目に働くときは働くんでえ!」

20 : 2021/07/17(土) 11:09:17.703 ID:Uqi9cce30
肉屋「あいよ!肉のうまいとこ多めにしといたぜ!」

父親「すまねえな」

肉屋「いいってことよ!娘ちゃんに栄養つけてもらわねえといけねえからな」

父親「それもそうだな…」

肉屋「おめえさんが酒ばっかり飲んで、娘ちゃんの食べ物はあまり買ってやらなかったからな」

父親「反省してる…」

21 : 2021/07/17(土) 11:11:54.138 ID:Uqi9cce30
肉屋「じゃあ娘ちゃんによろしくな!」

父親「ああ…またな」

肉屋「ところで、肉はお前が焼くのか?」

父親「そうだよ、妻もおふくろも死んじまったからな」

父親(ばあさんが幽霊になって戻って来たなんて言っても信じてもらえないだろうなあ…)

肉屋「肉を焼くときは火事にだけは気を付けろよ?」

父親「え?火事?」

22 : 2021/07/17(土) 11:14:49.689 ID:Uqi9cce30
肉屋「最近多いだろ…火事」

父親「ああ…そういえば最近火事が多いな。でも冬だから空気が乾燥しているから当然だろう?」

肉屋「それもそうなんだが…」

父親「第一、あれは料理中の火じゃなくて放火だって噂だぜ…気を付けようがないだろ」

肉屋「ああ…確かに…」

23 : 2021/07/17(土) 11:17:55.276 ID:Uqi9cce30
肉屋「じゃあ、気を付けてな」

父親「おう!」

父親(火事か…まあ気を付けるに越したことはないわな)


父親「ただいま~」

少女「お帰りなさい!マッチは全部売れた?」

父親「ああ…売れたよ!完売だ!」

祖母「へえ…あんたにしてはやるじゃなあい、見直したよ!」

父親「というわけで今日はステーキでお祝いだ!」

少女「わぁい!」

24 : 2021/07/17(土) 11:21:09.388 ID:Uqi9cce30
父親「こうやって、酒をフライパンにぶちまけて…と!」

少女「凄い!これがフランベって奴!?まるで料理の達人じゃない!」

父親「すげええええ!炎が天井まで達してる!」

少女「ちょっと流石にヤバくない?」

父親「うおっ!こりゃあヤバい!水だ水!」

祖母「もう!あんた何やってるのよ!?」

25 : 2021/07/17(土) 11:23:45.923 ID:lHNTIg4pM
ここまで見た
26 : 2021/07/17(土) 11:23:58.274 ID:Uqi9cce30
祖母「もう!あんたは昔からおっちょこちょいなんだから!」

父親「ごめんなさい」

少女「あ~あ…ステーキが黒焦げだよ~」

父親「一人分おじゃんになっちまった…」

祖母「アンタの分よ!」

父親「そ…そんな!」

少女「残りは私達がいただきま~す」

27 : 2021/07/17(土) 11:26:46.969 ID:Uqi9cce30
少女「でもおばあちゃん凄い!さっきはどうやって火を消したの?」

祖母「それはね…霊力を使って火を消したのよ」

少女「すっご~い」

祖母「これでも幽霊ですからね」

父親「それだ!」

28 : 2021/07/17(土) 11:27:16.574 ID:HwzHI1tY0
おばあちゃんの幽霊もステーキ食べるのか……
29 : 2021/07/17(土) 11:29:23.804 ID:Uqi9cce30
祖母「なんだい?あんたいきなり声をあげたりして」

父親「おふくろ!それだよ!霊力を使って俺の商売を助けてくれ!」

祖母「私の霊力で?」

父親「そうだよ!周りの人が俺のマッチを買うように催眠術をかけてほしいんだよ」

少女「お父さん、それずっるーい」

父親「馬鹿なことを言うな!世の中はな…ずるくても儲けた者が勝ちなんだよ」

祖母「あいにくそれはできないねえ」

30 : 2021/07/17(土) 11:32:11.252 ID:Uqi9cce30
父親「え~どうしてだよ!」

祖母「霊力を使うのにはね…掟があって私利私欲のために使ってはいけないって神様に言われてるのよ」

父親「神様も硬いな~」

祖母「それにね…私は水の霊力しか使えないの」

少女「霊力にも専門があるんだね、なるほど…おばあちゃんは水の霊力の使い手なんだね」

父親「なんだかしちめんどくせえ話は苦手だが要するに霊力を商売に使うのはいけないってことか」

祖母「それにね…お腹が空いてると力もでないし、体力も消耗しちゃうんだよ」

31 : 2021/07/17(土) 11:35:53.233 ID:Uqi9cce30
少女「体力を全部使いきっちゃったらどうなるの?」

祖母「霊体が消えてしまうのよ」

少女「ということは?」

祖母「今度こそ本当に死んでしまうわね」

少女「そんな!おばあちゃんがまた死んじゃうなんていや!」

父親「わかったよ…真面目に商売します…」

祖母「だから体力を回復するためにステーキは多めにしてね!」

父親「ふざけんなクソババア」

32 : 2021/07/17(土) 11:38:53.833 ID:Uqi9cce30
1時間後
少女「ふぅ~ごちそうさま!しばらくぶりにお肉食べた!流石国産牛!美味しかったなあ」

祖母「ほんとにねえ」

父親「ちきしょう…俺はフランスパンしかもらえなかった…」

少女「だってお父さんが肉を黒焦げにした上に火事にしかけたんだもん!罰だよ!」

祖母「そうそう」

父親「ぐぬぬ…」

少女「じゃあお皿洗ってくるね」

33 : 2021/07/17(土) 11:41:24.387 ID:Uqi9cce30
祖母「いい子ねえ」

父親「ああ…妻が死んでから家事は全部あいつに任せっきりだった…」

祖母「そういえばあの人が死んでからねえ、あんたが酒浸りになったのは…」

父親「おふくろ知っていたのか?」

祖母「ええ…あの世から見ていたわ」

34 : 2021/07/17(土) 11:45:06.110 ID:Uqi9cce30
父親「しかし…おふくろが帰ってきてよかった…何年ぶりだろう…おふくろから叱られたのは…」

祖母「あんたは子供の頃から叱られてばっかりだったからね…いたずらばっかりでどうしようもない子だった…」

父親「ほんと…オレはどうしようもないろくでなしだ…酒浸りで今まで仕事もろくにせず…」

祖母「そんなことないさね…今のアンタは真面目に働いてる…それでいいじゃないか」

父親「そっか…」

祖母「私にとっちゃ…あんたは立派な自慢の息子だよ…」

父親「おふくろ…ありがとう」

少女「きゃああああああああああああっ!」

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